二月の星カノープス
カノープス
おおいぬ座のはるか南にりゅうこつ座のカノープスがあります。この星は、2月中旬の午後8時過ぎに南中する星で、おおいぬ座のシリウスに次いで全天で2番目の明るさで、光度はマイナス0.7等星です。南に低く、北緯35度では水平線から約2度の高さまでしか上がりません。この写真は千葉県房総半島の南端で撮影したもので、太平洋上の漁船の光跡のすぐ上に少し暗く写っています。残念ながら、福島県より南でしか見ることができません。
中国では一度見ると長生きするということで、長寿の星として知られており別名「南極老人星」「南極寿星」とか言われています。日本の房総半島では「布良星」(めらぼし)と呼んでいます。この星が見えるような天気が良い日の翌日には天気が崩れ、大荒れになるということで、漁を休むというところもあります。昔、いい天気の翌日、荒れて船が遭難することを防ぐための言い伝えとして残っています。
2月の天気のいい日、見て、長生きしてください。